スタンリー・キューブリックのお話


「2001年宇宙の旅」より

スタンリー・キューブリック監督が3月7日未明、ロンドン郊外北方、ハートフォ−ドシャイアの自宅で亡くなられました。
享年70才・・・。
突然の訃報で言葉も出ないくらいでした。
と言うのも、今、最近ビデオでリリースされたばかりで、まだ見ていなかったキューブリック監督の初期の3作品を見ているところで、ゆくゆくはキューブリック監督のページを作ろうと思っていた矢先のことでした。
先日の黒澤明監督に続き、またまた偉大なる監督がこの世を去ってしまいました。
心からご冥福を祈ります。

僕がキューブリック監督の作品を最初に見たのは、1968年の「2001年宇宙の旅」だった。
でもその時は、宇宙ステーションとかは凄いと思って感激しましたが、ストーリーが難解でその良さを理解するまでは行きませんでした。
ところが、次の1971年の「時計じかけのオレンジ」・・・これはまさに衝撃でした。
その現代アートとベートーベンの組み合わせの新鮮さ・・・・。
友人と2人で見に行って二人ともはまってしまって、ふざけて映画のようなことをして遊んでいたのを覚えています。
それからの1975年の「バリー・リンドン」は、さほどでもなかったけれど、1980年のスティーブン・キング原作のホラー「シャイニング」では、またまたはまってしまいました。
閉ざされた冬のホテルでの恐怖・・・特にカメラワークが凄かったです。
その後は、ビデオがレンタルされるようになってからは、すぐに「2001年宇宙の旅」、「時計じかけのオレンジ」、「シャイニング」を見直し、そしてまだ見ていなかった1960年の「スパルタカス」、1962年の「ロリータ」、1963年の「博士の異常な愛情」と立て続けに見て、キューブリック監督の大々ファンになりました。
その頃には、「2001年宇宙の旅」も、何とか理解できるようになって、その奥深い作りに改めて、感銘したものです。

そして、1987年の「フルメタル・ジャケット」、これも派手ではなかったがそれなりに考えさせられた作品でした。
そして、久しぶりの新作を作るというという情報で、楽しみにしていたトム・クルーズとニコール・キッドマン夫妻の出演している「EYES WIDE SHUT」・・・。
もちろん、まだ見てないのですが、この作品がキューブリック監督の遺作になってしまいました。

40年以上の監督生活でキューブリックが監督したのは、EYES WIDE SHUT」を含めて全16作品・・・。
そのうちビデオ化されている11作品を全部見たところです。
スタンリー・キューブリック監督の作品の中で、僕の特にお気に入りは、冷戦下での核戦争偶発を戯画化した「博士の異常な愛情」、宇宙船のコンピューターが反乱を起こす「2001年宇宙の旅」、暴力的な青年を洗脳する刑務所の近未来を描いた「時計じかけのオレンジ」・・・このSF3部作ですが、この3作品は、きわめて独創的で、完成度も高く、映画という枠を越えて素晴らしいものだと思います。
いつまでもいつまでも残る作品だと思います。

Stanley Kubrick (1928.07.26〜1999.03.07)

 

スタンリー・キューブリック・ベスト5

@ 2001年宇宙の旅
A 時計じかけのオレンジ
B スパルタカス
C シャイニング
D 博士の異常な愛情

「スタンリー・キューブリック・フィルモグラフィ」へ 「スタンリー・キューブリック・フィルモグラフィ」へ

今月の1本「2001年宇宙の旅」へ 今月の1本「2001年宇宙の旅」へ

 

「大好きな映画の部屋」へ戻る ページTOPへ  
inserted by FC2 system